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Memory of Night

第15章 告白


 おまけに甘さも控えめだったから、苦もなく飲むことができた。


「なら良かった」


 そんなことを言いながら、晃が宵の隣に腰を下ろす。


「少し無茶しすぎた。ごめん」


 『少し』という言葉だけは激しく否定したかったけれど、晃は本気で反省しているような顔をしている。


「俺も久しぶりだよ。セックスにあんなに夢中になったの」


 さらにそんなふうに返されると、宵はもう怒る気もなくなってしまうのだった。

 体はだるいが、幸い今日は土曜日。学校がないだけマシだろうとは思うけれど。

 ふと晃が時計を上げる。時計の針は九時を少しまわったところをさしていた。

 母親が帰ってくるまでまだ時間はあった。

 お互いに聞きたい情報はたくさんあったので、ゆっくり紅茶を飲みながら情報交換をすることにした。

 まずは不良達のこと。

 高校に在学していた者は退学。あの薬がどこから入手されたものなのか今調査を進めているそうだ。薬物に手を出している者もいたのだから、それらをすべて暴いた上で不良達の処分は決まるという。

 そうしたらまた、担任から連絡があるだろうと宵は考えていた。

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