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奈穂「あの…」

稔「…」

奈穂「聞こえてますよね？」

稔「…」

奈穂「…はぁっ」


お客様を接客し喜ばせるのが本来の仕事
だけどお客様が求めてないなら
無理強いは出来ず…


稔「…」

奈穂「…」


時間だけが無駄に過ぎていった…


奈穂「…」

稔「…あの…」

奈穂「はいっ、何か」

稔「あ、いや…すいません…」

奈穂「…」


思わず大きな声を出し驚かせてしまった
せっかく稔が話し出したのに
だけどこのチャンス
見過ごせない


稔「…」

奈穂「ねぇ、稔さんって今好きな人とか
いないの？」

稔「…あ、いや…」

奈穂「その反応はいるんだ」

稔「…」


否定も肯定もしなかったが顔を見る限り
誰か心に決めた人がいるようだ
ならやる気がないのも
納得が出来る

初めてはやっぱり…


奈穂「初めては好きな人としたいもんね
その気持ち、わかるよ」

稔「本当に？」

奈穂「うん、私もそうだったから」

稔「お姉さんも…」