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どすけべカメラマンに犯されています!

第8章 この世は不平等で満ちているのよ。

スマホの画像一覧のお気に入りページには、私のイチオシがある。

ある日カフェで見かけてしまった美男美女。

落ち込んだ時、その写真を見て元気を出す。


まぁ、その。
要は盗撮だ。

悪気はないし、後悔もしていない。

「はぁ、美しい……」

「桃……あなたまた悪い癖が出たのね?」

「あっ、姉様!そんな悪い癖だなんて、何を今更」

「更生する気は無いみたいね」

そう言いながらも、ちらりと画面を覗き込んできた姉様は。


「っ…………!」

「ふふ、びっくりして当然ですわ。この異様な美しさはこの世のものとは思えませんものね」

鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔をしていた。

整い過ぎたそのお顔、特徴的な蒼い瞳……ぴっちりしたミニスカワンピを完璧に着こなすスタイル。
隣で腰を抱きながらあーんをしている男性も、どこか魅力的な色気を纏っている。

絵になる。
もう本当に絵になる二人で。

……思わず、写真に収めてしまった。

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