土壇場の恋・あなたならどうする?
第5章 真守と竜二 ②
「―― ここじゃ路駐出来ないんで、この先にある
コインパーキングに停めて来ます」
と、浜尾さんは車から竜二と俺を降ろしたあと、
八木さんと共に車で一方へ去った。
おでん・ラーメン・たこ焼き・お好み焼き
……等など。
その通りには多種多様な手押し屋台の店が
ひしめくよう並んで、営業していた。
いや、それにしても……こんな場所へ
スーツでドレスアップして、
クラウン マジェスタみたいな国産高級車で
乗り付けるお客って何なんだろ……。
って、思ってたら。
ここにある屋台は全部、煌竜会傘下の香具師が
経営しており。
竜二は週に1~2度、こうして訪れ、
抜き打ち視察兼挨拶回りをするんだとか。
どの屋台からも”よっ、竜ちゃんお疲れぇ~”
みたいな親し気な声がかかって。
どの屋台でも、お腹がはち切れそうになるまで
ご馳走された。
『じゃ、ごっそうさん』
『またいつでも来てなー』