
突然の出逢い ( N×M )
第3章 lily .
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「しゅうくん指名で。」
「かしこまりました。」
びっくりするのを忘れるぐらいあっさりだった。
『こんにちは。お兄さん初めて?』
「いえ、しゅう...さん指名が初めてなだけで。」
『へぇ~そっか。翔とか指名してたの?』
「えぇ、まぁ...」
香水...キッついな。マスクごしにも結構匂う。
てか、 しゅうってこんな字書くんだ..
「柊さんはいつからここで?」
『いつからかなぁ。気づいたら?(笑)』
「覚えてないんですか?」
『いや...何か忘れちゃうんだよね。』
「そうなんですね、」
格好も格好だし、何となく警戒心を解くよう
何気ない話を振る。
「兄弟とかは?」
『いない。』
双子の確率 ゼロ。
「じゃあ、二宮 和也 って人知ってます?」
『...!え、いや... 「松本さん。」
......タイミング悪ぃ
にしても動揺してたな。
秘密がある確率 60% あたり。
「櫻井さんどうも。」
「来てたんだったら言って下さいよ~」
「すみません、忙しそうだったんで。」
いつの間にか横には誰もいなくて。
「じゃあ俺帰りますね。
かずくんにもよろしく言っといて下さい。」
もう用はない。
「待って。」
「はい?」
「教えてあげますよ。
そんなコソコソ探り回るのなら。
そんなに気になるのなら。」
