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俺の男に手を出すな

第4章 2018 新年一発目

【智side】

オイラの男は、美しい赤い光を放ってる。

赤、って言ってもいろいろあるけど。

翔君の赤は、バーミリオンレッド。
いわゆる朱色っぽい赤。

人のオーラって一色じゃなくて、いろんな色が混ざってるし、その時々で目立つ色も違うんだけど。

翔君のオーラは基本、メインがバーミリオンで。

オイラはそれが、凄く好きなの。

オイラ自身は青が結構強いらしくて、インディゴブルーってよく言われるけどね。

案外、自分のオーラってわかんないもんなんだ。

別にそんなに自分のオーラなんて興味ないし。

でも、翔君のは別。

綺麗だから。




「あ…あぁ…気持ち、いい…」





コンディションによって、色が陰ったり、逆に輝いたりするんだけど。

仕事で熱中してる時とかは、お不動様みたいに炎っぽい形になるし。
嬉しい時とか、喜んでる時はオレンジっぽくなって、踊るみたいにゆらめいたり。

でもね。

今みたいに、二人で 繋 がってる時が一番綺麗なんだよね。





「あ…智…」





毎回ってわけじゃなくって。

なんだろ、やっぱり気持ちが現れてるんだろうな。

心にやましいことが一つもなくって。
心配も、不安もない状態で。
体調とか、そういうのも良い状態で、抱 き 合 ったとするでしょ?

そうすると、翔君がすっかり安心して 感 じ てて、オイラのことを好きだって、ただ純粋に言葉にする時。

パアッ、って輝くんだ。

それが、本当に凄くキレイなの。





「あ、ん…智く」





繋いだ手をバンザイさせてるから、腕を動かせなくなってる翔君が。
キ ス をせがんで潤んだ目でオイラを見上げる。

顎が上がって。

誘うように 舌 が覗いて。

ねだるのが可愛いから、ホントはちょっと焦らしてやりたいんだけど。

聞こえないふりをして、優しく 突 い てやってると甘い声で言うんだ。

「好き…」

ああ…ほらね。

パアッ、って。

縁がゴールドになって、ふわって広がって。
花びらが開くみたいに大きくなる。

きれいな、綺麗なバーミリオン。

上に乗ってるオイラの背中ごと、翔君の存在に包まれる。

これを見るといつも思うんだ。

あぁ、オイラ愛されてんな、って。





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