my destiny
第15章 Accident 2
【翔side】
男に引き摺られながら、もつれるように智君が新幹線の乗車口へ倒れ込んでいったのを見た。
「智っ!!」
俺の方がドアには距離がある。
何も考えずに走っていくと智君が必死の顔で叫んだ。
「翔ちゃんっ、子供!」
えっ!?
子供を抱いたままだったことに気づいて、慌てておろす。
新幹線のドアを振り返ると、智君は俺を見て立ち上がろうとしている。
「翔ちゃんっ!!」
男の手が智君の肩の辺りにかかって、尻から崩れるようにまた倒れた。
「智っ!!」
手を伸ばしながら走っていくのに。
ドアが閉まる。
「あの人ですっ!!」
背後で誰かが叫んでる。
まだ間に合う筈だ!!
そう思ってドアに駆け寄るのに、笛が鳴って、新幹線が動き出した。
智君の頭がドアの窓からチラッと見える。
立ち上がったのか、顔が覗いてこっちを見た。
「智っ!!」
まだ間に合う!!
ドア付近でおかしな動きをしている客が居れば、きっと新幹線は止まる!!
縋り付いてドアをバンバン叩いてやれば、駅員が気がつく筈だ。
走って追いかけて、ドアに触れようとするのに。
「おいっ、あんた何してるっ!?」
「危険行為はやめなさいっ!!」
背中から声がして腕を捕られた。
引っ張られて足が止まる。
ああ、届かない。
スピードが上がっていく。
「智っ!!!」
捕まれた腕を夢中で振り払って、走る。
智君がドアのガラスに手をついて、俺を見て何か叫んでる。
もう少しっ。
ようやく並んだドアに手が触れそうになったのに。
前から抱きつかれるみたいにタックルされて、訳が分からないうちに俺はゴロゴロとホームを転がってた。
男に引き摺られながら、もつれるように智君が新幹線の乗車口へ倒れ込んでいったのを見た。
「智っ!!」
俺の方がドアには距離がある。
何も考えずに走っていくと智君が必死の顔で叫んだ。
「翔ちゃんっ、子供!」
えっ!?
子供を抱いたままだったことに気づいて、慌てておろす。
新幹線のドアを振り返ると、智君は俺を見て立ち上がろうとしている。
「翔ちゃんっ!!」
男の手が智君の肩の辺りにかかって、尻から崩れるようにまた倒れた。
「智っ!!」
手を伸ばしながら走っていくのに。
ドアが閉まる。
「あの人ですっ!!」
背後で誰かが叫んでる。
まだ間に合う筈だ!!
そう思ってドアに駆け寄るのに、笛が鳴って、新幹線が動き出した。
智君の頭がドアの窓からチラッと見える。
立ち上がったのか、顔が覗いてこっちを見た。
「智っ!!」
まだ間に合う!!
ドア付近でおかしな動きをしている客が居れば、きっと新幹線は止まる!!
縋り付いてドアをバンバン叩いてやれば、駅員が気がつく筈だ。
走って追いかけて、ドアに触れようとするのに。
「おいっ、あんた何してるっ!?」
「危険行為はやめなさいっ!!」
背中から声がして腕を捕られた。
引っ張られて足が止まる。
ああ、届かない。
スピードが上がっていく。
「智っ!!!」
捕まれた腕を夢中で振り払って、走る。
智君がドアのガラスに手をついて、俺を見て何か叫んでる。
もう少しっ。
ようやく並んだドアに手が触れそうになったのに。
前から抱きつかれるみたいにタックルされて、訳が分からないうちに俺はゴロゴロとホームを転がってた。