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my destiny

第15章 Accident 2

【智side】


「うぅ~…っ…」

「お、おいっ!?
なんだよ、大丈夫か??」


大丈夫じゃない。
オイラの軽はずみな行動で、新幹線まで止める騒ぎになってる。

翔君が、どんなに心配してるか。
走ってオイラのこと追いかけてきてくれて。
あの後、翔君はどうなったんだろう…。

俺のせいだ。


「うっ…うっ…」

「おい、見せろって」


手からスマホが取り上げられた。
もう、どうしていいかわかんなくなって。
オイラは膝に頭を乗せて、腕も使って顔を隠した。



「なんか、頭悪そうな文章だな…」


お兄さんがびっくりした感じに言った。
オイラは泣きながら頭を振るけど、そんなことしても意味ないだろう。

翔君はオイラにだけわかるようにしてくれたんだから。


「郡山で止まるのか…
んん?サクライショウ?
って、ぜーろーのサクライショウか?」


そうだよっ。
オイラの櫻井翔だよっ。


「うぅ~」

「おまえ~、泣くなよ」


翔君に会いたい。

翔君に会いたいよ。


「あれ、じゃぁ、大野って
おまえ、オオノサトシ?
え?まじで!?」


ああ、バレちゃった。
これでもう、マスコミにも隠せない。
翔君と引き離されるかも。
ライブ前なのに、また皆に迷惑かける。

オイラが悪い。

オイラのせいだ。


「うぅぅ~」

「わぁ、泣くなって!
悪かったよ、ごめんな
そんなに泣くなよ、男だろ」


お兄さんがオイラの肩に手を置いて慰めてくれてる。

なんか、おかしなことになってるような気もしたけど、もう今日はいろいろあってダメみたい。
寝てないから体も疲れてるし、ヒステリー起こしてるんだ。

涙が止まんないから顔を隠して泣いてたら電話が鳴った。

翔君だっ。


「もしもし?」


顔を上げたら、お兄さんがオイラの傍でしゃがんだまま電話に出たところだった。


「しょうくっ」


電話を取り返そうとしたら、お兄さんが手の平を見せて、待ってろ、って仕草をした。


「アンタ、ほんとにサクライショウ?

うん、無事だよ、泣いてるけど

何もしてねーよ!
アンタのメール見たらいきなり泣き出したの!!

何もしてねーって

郡山で止まるんだべ?
そこでコイツ降ろすから

あ?いいよ
ちょっと待ってろ」


ほれ、ってスマホを渡されたから、ひったくるように受け取った。


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