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my destiny

第1章 Prolog

【智side】

最初の頃は、5人でいても、皆の気持ちがわからないことも多くてさ。

本当はオイラが居るのは間違いなんじゃないかって、考えてたよ。

特に、頭の良い翔君から見たら、オイラなんて余計に、さ。

ふふっ、暗いな~。

今は違うよ?

あの時も、怒らせたんだと思って、どうしていいかわかんなかったんだ。

イイ年して、子供レベルの話で喜んで。

これで本当に呆れられた、と思ったら情けなくて、恥ずかしくて、涙が出た。

顔を上げられないでいたら、手を繋いでくれたでしょ?

翔君、本気で怒って、強く握るから。

嬉しかったんだよ?





「智君がいなくなったら、俺、生きていけないからね」





あの時言ってくれた言葉を、お守りみたいに大事にして生きて来た。

オイラも、少しでも長く、なるべく長く、この夢が続けば良いと思ってる。

みんなと一緒に。

翔君の、隣で。















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