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甘い鎖 ~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~

第6章 妥協する愛?

光雅なら、情報を金にすることができそうだ。

「あっそ…。なら大学に入ったら同居しよう。それで大人しく進級・卒業するんだな?」

「もちろん! ああ、今から楽しみだなぁ。どういう家に住もう」

どこへ行っても、何をやっても、光雅は変わらないだろうな。

相変わらずオレを好きなままで、オレを中心に生きる。

そしてそんな光雅をオレは…。

「…ん? どうかした、綾。ニコニコしてる」

「そりゃ光雅の方だろう?」

嬉しそうに語る光雅。

こんな表情、オレだけしか知らない。

そう考えると嬉しく思ってしまう。

「だって嬉しいもの。ああ、早く綾と二人だけで住みたいなぁ。大学に行く時も一緒で…本当に夢みたいだ」

白い頬を赤く染めながら、夢見心地で話す光雅に、オレは寄り掛かった。

「綾?」

「大学受験、頑張ろうと思って。光雅と同じとこなら、かなり努力しなきゃいけないからさ」

「それならボクが勉強を教えるよ。大丈夫、必ず二人同じ所に行けるから」

余裕の笑みを浮かべ、肩を抱き締めてくれる光雅。

こういう時は、頼もしく思える。

「ああ、頼むぜ」

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