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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第6章 膀胱鏡検査

トントン



『内田くん〜』



「美優ちゃん検査の時間だよ。呼ばれてるから行こう」




『私、めっちゃ憂鬱なの〜』




「検査ってあと2つでしょ?だったら憂鬱になってるより早く終わらせちゃう方が得策だよ。そう思わない?」





『全然思わない』




「脇坂先生イケメンだし優しいし非の打ち所がないと思うけどな」





確かに内田くんの言うとおり。




でも本心をいえば、イケメンドクターに優しくされたり恥ずかしいことをされたりするより、フラワーショップで暇なときにぼんやり眺めるイケメンドクターの方が遥かに気が楽だった。




『ねぇねぇ内田くん。脇坂先生の回りにピンク色が似合う女性っている?』




「ピンク色が似合う人ねぇ。そうだなぁ」




『うんうん』




「ピンク色が似合う人なんていっぱいいすぎて分からないよ」




『ちゃんと答えてよぉ〜』




「後で考えとくから。検査行かないと、遅刻しちゃうよ」




『急がなきゃっ!』



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