パパと秘め事
第15章 パパとの別れ
由奈は 高校を卒業し 東京の大学に進学した。
今度こそ 遠く実家から 離れ 一人暮らしを 満喫していた。
もう 長い事 ママにも もちろんパパにも連絡してなかった。
東京での一人暮らしも慣れ 学校帰り 本屋に立ち寄った。
本屋の中を ウロウロ回り ふと新刊コーナーの所で 目を奪われた。
薄いピンクとブルーの 淫靡な色合いの背表紙に 作者
「黒瀬純一」 と 書いてあった。
題名は 「 娘」と 一言だけ。
由奈は ドキドキしながら その本を手に取り パラパラとめくっていった。
その内容は まさに 黒瀬と由奈の 官能小説だった。
2人の 生々しい 交わりを 事細かに綴ってあった。
あの日の出来事。 あの日の言葉。
そして 体を重ねた日々が 美しく 丁寧に書かれてあった。
…パパ… こんな 小さな事まで…覚えてたんだ…
その本を 読み進めていくと 本当に 自分が 愛されてるのがわかった。
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