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Happiness day

第5章 We can make it!

本日11月26日は俺、大野智39歳の誕生日

予定よりも仕事が早く片付き
『これも誕生日プレゼントなのか?』なんてウキウキ気分で帰宅の途についた

きっと今頃 愛しの翔くんがふたりでお祝いをしようと
俺の帰りを今か今かと待ってくれてるハズ

玄関のドアを開けると案の定、翔くんの靴が…

『あーっもぉ!なんでぇ?』

「え?」

突然の翔くんの叫び声に何事かと慌ててリビングへ

「翔くん?」

名前を呼んでみるも翔くんの姿はリビングにはなかった

「えっ⁈智くん?もう帰ってきちゃったの?」

翔くんの驚きの声

俺、帰ってきちゃっダメだった?

翔くんがキッチンから姿を現した

「翔くん…?その格好…何してたの?」

翔くんはいつも俺が使ってるエプロンを着けている

エプロンと翔くんの顔には白いモノが…

「あ…え、とね…智くんにバースデーケーキ作ってた…」

「えっ⁈翔くんが?」

「…うん」

『作ってた』と言う割には悲しそうな顔…

「…でもね…上手く出来なくて…」

だろうな…翔くんの不器用さは嫌ってほどわかってる

一緒に料理をしようと何度も試みたがことごとく失敗に終わった…

それなのに俺の為にケーキを作ろうとして失敗して落ち込んでたのか

そんなことしなくても翔くんとふたりで祝えるだけで充分なのに

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