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Happiness day

第9章 イン・ザ・ルーム

ソファーの所へ歩いて行き、翔くんの前にしゃがみ込む

「寝室行こう?」

「…やだ…行かない…今日はひとりでここで寝る」

クッションを持ったまま、ソファーの上に寝転んだ翔くん

「ここじゃ、体痛くしちゃうよ?」

「それでもいいもん…ここで寝る…」

クルリと寝返りを打ち、俺に背中を向けてしまった

「はぁ…もぉしょうがないなぁ…」

そう言って立ち上がると、翔くんは肩をピクっと動かした

俺がいなくなるのは嫌なんでしょ?
ホント、素直じゃないんだから

でも、そんな所も可愛いんだけどね

「よいしょっと…」

「へっ⁉︎」

背中を向けていた翔くんをお姫様抱っこで持ち上げた 

「え⁉︎なに⁉︎やだっ、下ろしてっ」

慌てた翔くんの手からはクッションが滑り落ちる

「俺も嫌だ。ほら、大人しくして?
翔くんも落ちちゃうよ?」

ピタッと大人しくなった翔くんを寝室に運ぶ

「えっ…なに…これ…」

寝室に一歩足を踏み入れると翔くんの驚きの声

「凄いでしょ。ベッド灯なんだけど、プラネタリウムになってるんだよ?」

部屋中に映し出される星々

翔くんをベッドに下ろし、その隣に寝転ぶ

「綺麗…」

翔くんのうっとりとした声

「これなら種子島行かなくても
ふたりで星空見られるでしょ?」

「うん…でも、洞窟で見た方が綺麗だったんじゃないの?」

「ううん。場所は関係ない
翔くんと一緒に見る星空が1番綺麗だよ」

翔くんの手を取り指を絡ませ握ぎると
ギュッと握り返してくれる

「智くん…拗ねてごめんね…
素敵な星空をありがとう…」

ふたりの上に降り注ぐ星…

星たちに包まれ愛し合うなんて
最高にロマンチックでしょ♡


〈おわり♡〉

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