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Happiness day

第11章 Your Eyes

「この絵たちを見た、翔くんの感想が聞きたい」

感想…俺の本心を智くんに伝えていいの?

智くんを独り占めしたいって思ってた俺の気持ちを…

「翔くん…」

智くんが俺の手を取り、優しく握る

「聞かせて?翔くんが思ってる事」

「俺は…ずっと、大野さんに俺の絵を描いて貰いたいと思ってた…
描いている間は、俺の事だけ見てくれるだろうから
でも、忙しい大野さんに、そんな事頼めなくて…
それなのに、こうして沢山の絵を描いてくれてた事が、凄く嬉しい…」

「ありがと…俺も嬉しいよ?
翔くんが、俺に絵を描いて貰いたいと思ってくれてた事
こんなに沢山の絵を見ても、引かないで喜んでくれてる事」

「引くわけないじゃん…
俺は、ずっと前から貴方の視線を独占したいと思ってたんだから」

「ふふっ…翔くんって独占欲強かったんだ?知らなかった」

「大野さんだって…この部屋、俺だらけじゃん
どれだけ独占欲強いのよ」

「だな…これからは、絵だけじゃなく
翔くん本人を独占していい?」

「うん…俺も、大野さんの事、独り占めしていい?」

「もちろんだよ」

智くんが繋いでいた手を引き、俺の体を抱きしめる

「やっぱ、絵より本物の方がいいな…」

「ならこの絵、どうするの?もういらない?」

「いや、いる。翔くんの過去も未来も俺のモノだから」

「やっぱ独占欲強い」

ふにゃっと笑った智くんの唇が、俺の唇に触れる

「そうだよ、翔くんの全ては俺のモノ」

「智くんの全ても俺のモノ…だよ?」

お返しとばかりに、智くんの唇を塞いだ。


《おわり♡》

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