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君の光になる。

第11章 ハッピーエンド

 それから半年後、夕子と安倍はいつもの駅の近くにあるチャペルにいた。
 
「ほら、オーナー、夕子さんのネイルとてもキレイでしょ?」
 
 石鹸の匂いがして、ふう、と指先に息を感じた。
 
「夕子、このドレス、似合うわよ。私のお下がりだけどね」
 
 夕子の母親の笑う声が聞こえた。
 
「ほら、神父さんが来る前にさ、記念写真撮ろうよ」

 トニックシャンプーの匂いが夕子の左側に感じた。
 
「みんな!ハイ、チーズ……」
 
 夕子の大きな声がチャペルで響いた。

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fin..

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