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第1章 おかえり
「んんっ、はァ」
口付けが深くなるに連れ、簓の声が艶めいた
吐息に変わって行く。
あの時に戻った様で、照れ臭い。
「さ、さら…」
「…ろ、しょ…お前だけは、……ッ
ずっと俺を好きなままでおって。」
「……当たり前やろ」
この時は簓の言葉の意味が分からず、そう返した。
「……おおきに、ろしょー…」
今度は簓からの深い口付け。
それだけで思考回路を遮断される。
「蘆笙、おかえり…」
「…ただいま、簓…もう何処にも行かへんから」
お互いの指を絡める。
それを合図に
俺たちは押し寄せる快感の波に身を委ねた。