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ハザマ

第1章 独白

先週の話になる。

アイツが犯した器物損壊が奇怪すぎる。
アイツも、病院も、県も、市も、家庭裁判所に、第三者から器物損壊の訴状が出ていることを示したのに、一切触れないのだ。

アイツとは十数年、数十年と疎遠でまったく関わりがないのに、病院や家庭裁判所が私の父を旧精神保健福祉法の保護者として、法手続きに則っていないやり方で無理やり選任したのが発端だ。

今、こうしてその後任として俺が名乗りを上げているのだが、核心をはぐらかし続けるのには大変憤りを感じる。

第三者の訴状も奇怪としかいいようがないが、9年と放置され続けるのはさすがにどういうことだと言いたくもなる。

そこで、県に入院時の病院がアイツを医療保護入院とした医療保護入院届の開示を求めたのだが、県が不開示としてきた。

個人情報保護に抵触するから開示しませんと言い出したのだ。

そこで、再審査請求をかけたのだが、その結果らしい封書が届いた。

そうすると、審査請求の体裁が整っていないから訂正してこいという、なめ切った書類だった。

そんなことに時間を費やすくらいなら、再審査請求する前に書式説明しろよとしかいいようがない。

再審査請求を出したのが10月上旬だったが、1カ月たって慇懃無礼な書状でかえすとは、県は終わっているとしかいいようがない。

県はさもしっかりやっていますよということをアピールしたいのだろう。

そこは問屋が卸さない。

県からの教示?

再審査請求の期限は押しててもらったけど、書式等説明がなかったよ。標準処理期間とかも教えてくれませんよ。
ついてに、県が教示した内容はすでに再審査請求時に原本の複写をつけて「提出済」ですよっと。

そうして、配達記録で返送した。

嗚呼、なんだろうこの県は。

この夏、京アニの放火事件があったばかりではないか。
明らかに改悛してない者を結果として保護し続けるようでは何度でも起こるよ。こんな惨事。

ともかく、県がだらしない。
しかたがないので、今度は家庭裁判所へ、審判時の資料を閲覧することにしよう。




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