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『しょうがないなぁ…私も嬉しいけど』

『じゃ、決まりだな。奥さんに電話、電話』


彼は奥様に電話で嘘を付く。


『先方にどうしても後一日って言われて
断れなくて…え？今？名古屋だよ？
言わなかったっけ？名古屋に出張って…』


ピンポーン♪


家のインターホンが鳴り、嫌な予感。


回りくどいことは面倒だから
客人を確認せずに
玄関のドアを開ける。


『うちの旦那の出張先はこちらですか？』


予感的中。


『恐らく。ここは名古屋じゃないですけど』