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男性看護師 良治

第1章 入院

良治は市内の病院に勤務する看護師だ。入院病棟で働いている。入院しているのは、お年寄りが多いが、そんな中、手術を終え10日経ったさつきは、4人部屋に移り術後の経過観察中になっていた。

午後5時、さつきのいる部屋の夜勤担当である良治は、状態確認のためさつきの部屋へ向かう。部屋に入るとベッドに横たわるさつきの横の椅子に2人の女の子が座っている。娘のゆきとあやめだ。良治は挨拶すると、

「お熱や血圧を計りますので、少しだけよろしいですか?」

と言って、カーテンの外で待ってもらうことにした。さつきは、

「よろしくお願いします。」

と言って頭を下げる。随分回復して元気も出て来て、笑顔も見られる。

「それじゃー、お熱を計って下さい!」

と言って体温計を渡す。さつきはそれを受け取り、脇に入れる。その間にさつきの腕を取り血圧を計る。体温は平熱、血圧も安定している。良好だ。

「それではお腹を見せてもらって良いですか?」

と良治が言うと、

「はい!」

と言ってさつきは入院用の甚平をめくりお腹を見せた。手術の跡がハッキリと残っている。女性には気の毒だ。良治は、お腹を圧して張り具合を確認する。その後聴診器を当てて音を聞いてみる。お腹の調子も良いようだ。

「それじゃー、お腹しまってもらって良いですよ!ありがとうございました!」

と言って、良治はカーテンを開けた。すると娘達は、

「お母さん、イケメンの看護師さんで良かったね!」

と言い、さつきは、

「何言ってるの!すみません、失礼な娘達で……。」

と笑いながら言う。良治は、

「とんでもない!僕のことをイケメンだなんて、いい娘さん達ですね!」

と言って、次の患者さんのベッドへ移動する。

真夜中になり再度さつきのところへ体温、血圧、お腹の調子を確認するために向かう。

「岡田さん、ちょっとおやすみ中すみません!お熱と体温を測らせて下さい!」

と言うと、さつきは寝ていなかった様子で、

「はい、お願いします。」

と言う。先程と同じ要領で、体温、血圧を計る。問題なしだ。

また、先程と同じようにお腹を見せて欲しいと言うと、布団をめくり甚平をめくった。


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