秘密の学園
第5章 晃太の過去
俺は生まれて、両親のあたたかい愛情をうけて育った。
父はサラリーマンで母は専業主婦。
いたって普通の家庭。
だけど、とても幸せだった。
俺がだんだん成長すると、まわりの人間は芸能界に入れるんじゃな/いか、と勧めるようになった。
両親は、俺がしたいようにしろ、とだけ言い、俺はある小さい事務所に所属した。
そんなとき、俺に初めての彼女ができた。幼なじみの隣の家に住む『かな』。
初めてしたのは12歳。
たどたどしかったのは覚えている。
13歳になって、初めて大きな仕事がきた。
多忙な俺をかなは支えてくれた。
しかし、ある日からそれは終わった。
かなが交通事故で死んでから…。