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お酒とオールバックに溺れる夜

第10章 第10酒 -急接近の味-

「返事は
ゆっくりでいいから

僕のことも考えてみて...」

孝哉さんは
そう言い残すと
明日も早くから仕事だと
帰っていった。

私はと言うと、
最後の一人になるまで
残って飲むことが当たり前となっていて

閉店した後の
ほんの僅かな時間

隣に純さんが座って
一緒に飲むのが
密かな楽しみとなっていた。

さっき
私には興味がないって
言われたも同然なのに...

それでも
純さんが好きで

一緒に過ごしたい

なんて...

私は
どうかしてるかもしれない。

でも、
やっぱり
純さんじゃなきゃダメみたい。

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