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春夏秋冬

第239章 なんて

街を歩けば素敵なショーウィンドウ
華やかな世界観
鮮やかな色達が行き交うショッピング
スポットライト忘れた
段ボールの中身は
私のようね

使い終わり
また次の機会でデビュー


ウタカタの呪文口づさんで
らったった
練り歩く黒い影背負いながら


真夜中の眠れぬ状態
鏡を見ながら
自己採点して
あの子と違うと
マウントとって派手に笑う
明け方


ねぇ
昨日から何も食べてない
お腹空かせて
息も絶え絶え
そんな惨めな裸の王様
気取って徘徊する夜の街


スライドして
見渡す世界は
なんて身近で
なんて不規則
なんて小さな世界

そして指先で
完了する

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