無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

夏目side

「そんなとこに居ては
風邪を引いてしまいますよ？」

私の涙を
拭ってくれたのは

優しい笑顔の
紳士でした

「あっ、あの...
どちら様でしょうか？」

「申し遅れました。
私は、和久井光太郎と言います。
　
今日から
このお屋敷で働くことになった執事です。」

「和久井………
あっ！！もしかして、
爺やさんの息子さん!?」

「正解です。
父から、あなたのことを聞いて
早く会いたくて仕方なかった
…

あなたには
涙は似合わない…………」

そう言うと
光太郎さんは
私の涙を舐めたのです

「キャッ////!!」

驚きのあまり
突き飛ばしてしまいました

すると光太郎さんは

「ごめんなさい！
驚かすつもりはなかったんです！！」

と言って
慌てふためき
涙目になっていたので
つい
許してしまいました

憎めない人というのは
きっと
光太郎さんみたいな人のことを
いうのでしょうね。