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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第16章 さ迷う羊

夏目side

要様は
毎日のように
違う女性を連れて来るようになりました

ところかまわず
キスをし
甘ったるい喘ぎ声が聞こえてきます

まるで
私に見せ付けるように

私を見つめたまま
他の女性と
キスをすることもありました

私は
こんなにも
嫌われてしまったのですね

召使いの分際で
あなたを好きになってしまったから

迷惑だと
早く諦めるように
こんな仕打ちを
なさるのですね

優しい時間を過ごした
2人の時間は
もう
元に戻らないのですね

痛い
胸が張り裂けそう

此処から逃げだしてしまいそう

私は
自分の涙で
溺れてしまいそうです

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