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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第7章 生まれた狼

それに対して藤沢は

「保護者として、心配するのは当たり前です

今後...要がお邪魔するときは
一報連絡を入れてもらいたいものです。」

えっ?
心配?

心配っていうキーワードが
頭の中をぐるぐる駆け巡った

「はい、すんません。もちろん!」

また
会っても良いんだ

それだけで
僕は舞い上がりそうだった

「ごめんね、私のせいで怒られちゃって。
また会ってくれる?かなチャン」

「気にしないで、大丈夫だから。
うん、もちろん!!またね」

遠くなっていく
おじさんのトラックと
彼女が手を振る姿に
いつまでも
手を降り続けた

おじさんのおかげで
あれ以上
怒鳴られることはなかったけど

寝る前に

「黙って出掛けるのは止めなさい」

とだけ言われた

「心配かけて、ごめんなさい」

藤沢なりの
愛情を僕は感じる事ができて

その日から
少しだけ
孤独じゃなくなった。

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