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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第8章 遠吠え

私達は
深く愛し合っていたし
結婚をして
幸せな家庭を築きたかった

だけど、私の両親は
伊織のことを良く思わなかった
何の後ろ盾もなく
地位や財産のない生まれというだけで

そんなことは
私にはどうだって良かった
伊織さえ居てくれれば
それだけで幸せだった

だが
世間はそんなに甘くない

両親や親戚は
寄ってたかって
伊織を苛め傷つけた
精神的に追い詰めて
追い出そうとしたのだ

私は
出来る限りの力で
伊織を守った

けれども
結局
守りきれなかった

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