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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第13章 溢れる

要様の
動き一つ一つに
敏感に反応してしまう

食べるときの唇の動き
指を舐める仕草
風になびく黒髪
読書をする時の伏し目がちな瞳
私を射抜く真っ直ぐな眼差し

身体中の血液が
沸騰してしまうような
息が出来ないほどの
胸の苦しさ

そして
その色っぽさに
身体の奥が疼く

嫌だ
こんなの

要様を汚してしまう

私が私でなくなってしまう

駄目なのに
止まらない...

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