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❇️片暉の残照❇️

第2章 ハジロ公爵邸


「朝食にはまだ、時間があります――――…お召し物を準備いたしますので、湯浴みをしてはいかがですか?目も覚めますし…疲れも取れると思いますよ」


ジムさんは部屋の奥にあると言う浴室を指し微笑んだ。


「――――あ…はい…、ありがとうございます」



私は浴室に案内され、タオルや下着などの棚の説明を受けた。


「分からないことがあったら部屋の外に待機している女中のニコルにお申し付けください」と、ジムさん部屋を出ていった。


私はくたびれたよそ行きの服を脱ぎ――――…浴室に入った。


我が家では考えられないほどの広々とした浴室に私は足がすくむ…。


「///私が…使っていいの…かしら…」


大きな浴槽にはちょうどいいお湯が並々と張られ、贅沢にもバラの花びらが浮いていた。





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