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子犬、拾いました!

第1章 拾った

バイト帰り、いきなりのどしゃ降り。

「はぁ~ 最悪だよ。いきなり雨降るなんて。お店に置き傘してて良かった」

ぶつぶつ独り言を言いながら帰る、いつもの帰り道。

辺りを見回すと、手で頭を覆いながら、駆け足で帰る人が大勢いる。

「ま、傘があるだけ私はラッキーだったか」


この曲がり角を曲がればもうマンションだ。

曲がった瞬間、びしょ濡れの男性とぶつかりかけた。


「きゃっ!」

「わ、ごめんなさい!」


彼が頭を下げると、水しぶきが激しく飛んできた。

「つめた!」

「ご、ごめんなさい! 僕、もう行きますね!」

焦った彼は走り出したが、濡れたアスファルトで滑ってコケた。

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