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これまでの20年間、まともに恋愛した事がない私は恋愛に臆病だったが彼との事で更に拍車がかかったようだ。
大学の同期たちに飲みに誘われても、異性がいると遠慮してしまう。

そんな私を心配してか、高校時代からの友人の佳奈はバイト先の知り合いだという2人とご飯会をセッティングしてくれた。

「優花ちゃん、何頼む？」そう聞いてくれるのは、黒髪でメガネをかけた航大さん。
「えっと、じゃあクラムチャウダーで」と私は答えた。
「いいね、クラムチャウダー！」そう言ったのは、賢人さん。賢人さんも同じく黒髪だ。

佳奈は、塾でバイトをしているのでバイト先の人も真面目な風貌をしている。2人とも凄く顔が整っている訳ではないが、服装もきちんとして清潔感のある感じ。

茶髪で整った顔をした男性に恋をしたけれど、怖い目にあったというざっくりした情報を佳奈には伝えていたのでワザと正反対のタイプの男性を連れてきてくれたのかもしれない。