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女性警察官

第7章 通路

渡辺が出ていったあと、身支度を整えたさなえが給湯室から出てくると、同じ生活安全課の後輩の前田が駆け寄ってきて、

「山之内さん、ここにいたんですか!今、ちょっとご近所トラブルで相談に来られた方がいるんですが、対応できますか?無理なら僕が行きますが……。」

と言った。以前のさなえなら、

「あなたが対応しなさいよ!私は別件で忙しいんだから!」

と突き放していたはずである。しかし、今は、

「前田君もいろいろ抱えてて忙しいんでしょ!この間のストーカーとかの件もあるし……。私が行くわ!」

と言って、前田の腕に軽く胸が当たるくらいに距離を縮めてから、笑顔で顔を覗き込み、

「行きましょう!」

と、さなえが、歩くことを促す。

前田は、回りに誰もいないことを確認すると、偶然を装い自分の手の甲をさなえのお尻に当てた。さなえは前田に笑顔を向けてから、体を寄せそのご近所トラブルの情報を聞いた。前田は、お尻を触ってもいいというさなえの了解を得たと感じ、手の平でお尻を触りながら、かいつまんで説明をした。前田の手は、お尻の割れ目を往復してなぞりながらそのまま股へと滑り込んでいく。そして、

「あれ?先輩もう湿ってる!」

と口に出した!

「こら!触るのは良いけど会話は、仕事の話をして!仕事中だからね!」

前田は、

「はい!ご近所トラブルの相手の人は70代の男性で……。」

前田は、通路をさなえと並んで歩き、情報をさなえに伝えた。

すると、向こうからさなえや前田の現在の上司に当たる村山が現れこちらに歩いてくる。

「ちぃ!」

前田の舌打ちの音がした。さなえは、

「ぅん?どうしたの?」

と前田に聞くと、前田は、さなえのお尻から手を離し、

「前!村山さん、たぶん山之内さんに用事ですよ!」

と言って、苦い顔をした。

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