テキストサイズ

最後には、いつも笑顔

第3章 療育センター♪3歳

 マルが入ったクラスは、8人の子どもに先生4人で、支援してくれる。

 初めはやっぱり、僕らと離れることに大泣きした。
 涙をボロボロ流して、叫んで、僕が「時計の針が11になったら迎えにくるよ」って言ってもマルには通じない。

 マルは悲しみと恐怖でいっぱいだったとは思うけど、子どもらしい反応に、僕は心が痛みながらも嬉しかった。
 マルが僕と離れたくないっていう気持ちがとても伝わってきて、僕も泣きそうになった。

 目はあわなくても、愛情は育ってる。
 マイペースでもマルの精神は成長してる。
 そう思って、とても嬉しかった。

 こんなに嫌がるなら、療育をやめようかとも思ったけど、僕らとばかり過ごしていては、成長がさらに遅れるんじゃないかって僕らも不安だった。

 そのころには、医師からグレーゾーンと言われていたマル。
 まっ白にしたかった。

 先生がマルを抱きかかえて、僕と引きはがす。
 そんな日々が続いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ