
風に吹かれて2
第54章 とまどいながら
「僕の夢は世界に行くことと J 事務所とコラボすること」
休養に入る前に彼がそう言っていたのを見て、あの不意打ち会見が腑に落ちた気がしました。
騒ぎをワザワザ大きくし自ら注目を浴びたのは、事務所に何らかの形で戻る為だったのかもしれないなぁ、って。
被害を受けた分の賠償金が欲しかったというよりも、彼がもっとずっと欲しかったもの。
あの事務所から華々しくデビューして成功したかった、という願いが、まだ残ってるんだな、と。
普通に考えれば騒ぎを起こした張本人を迎え入れる筈はないんですけどねぇ。
なんか、ああ、そうだったんだ、って。
その気持ちを利用されたんじゃないのかな……。
(私の勝手な妄想です)
今回被害を受けたと仰る方々を見ると、私が一番強く感じるのは恨みの感情なんですが。
「どうして選んでくれなかったの!?」っていう気持ちが恨みになってずっと消えなかったんだな、と考えてみると凄く腑に落ちるというか。
被害よりもそこなんだな、と。
前の社長はご本人にしかわからない直感? みたいなものでプロデュースしておられたから、どうすればデビュー出来るのか、は誰にもわからなかったでしょう?
学校でも企業でも、例えばスポーツチームとかの他の団体でも。
「選ばれたい!!」と思ってて、どうすれば選ばれるのかが不明だったら。
本業を頑張るのとは別に、とにかく裁量権を持つ人に気に入られよう、とか、良く思ってもらおう、と考えて行動してしまうのも……仕方ないのかもしれないですよね。
感謝していると口を揃えて言うのは、恭順を示していればいつか何らかの形で、あの事務所に戻れる、と、彼らの中の子供が信じ込んでいるからだとしたら。
とても切ない話です。
自分を選んで欲しい、って人生を賭けた願いを持ったり、選ばれなかったことで自分の存在全てを否定されたように感じることは、ありますものね。
例えば恋愛で二股をかけられて、選ばれなかったとか。
仕事の昇進もそうだし、就活も。
受験もそうだしね。
両親の離婚の際に、子供が別々に引き取られた場合とかもさ。
大人でも辛いのに、子供時代なら尚更大きな心の傷になるでしょう。
乗り越えるには時間も愛も、人生経験も必要。
ずっと止まったままでいたなら、きっと辛かっただろうな。
そんな風に、勝手に思いました。
休養に入る前に彼がそう言っていたのを見て、あの不意打ち会見が腑に落ちた気がしました。
騒ぎをワザワザ大きくし自ら注目を浴びたのは、事務所に何らかの形で戻る為だったのかもしれないなぁ、って。
被害を受けた分の賠償金が欲しかったというよりも、彼がもっとずっと欲しかったもの。
あの事務所から華々しくデビューして成功したかった、という願いが、まだ残ってるんだな、と。
普通に考えれば騒ぎを起こした張本人を迎え入れる筈はないんですけどねぇ。
なんか、ああ、そうだったんだ、って。
その気持ちを利用されたんじゃないのかな……。
(私の勝手な妄想です)
今回被害を受けたと仰る方々を見ると、私が一番強く感じるのは恨みの感情なんですが。
「どうして選んでくれなかったの!?」っていう気持ちが恨みになってずっと消えなかったんだな、と考えてみると凄く腑に落ちるというか。
被害よりもそこなんだな、と。
前の社長はご本人にしかわからない直感? みたいなものでプロデュースしておられたから、どうすればデビュー出来るのか、は誰にもわからなかったでしょう?
学校でも企業でも、例えばスポーツチームとかの他の団体でも。
「選ばれたい!!」と思ってて、どうすれば選ばれるのかが不明だったら。
本業を頑張るのとは別に、とにかく裁量権を持つ人に気に入られよう、とか、良く思ってもらおう、と考えて行動してしまうのも……仕方ないのかもしれないですよね。
感謝していると口を揃えて言うのは、恭順を示していればいつか何らかの形で、あの事務所に戻れる、と、彼らの中の子供が信じ込んでいるからだとしたら。
とても切ない話です。
自分を選んで欲しい、って人生を賭けた願いを持ったり、選ばれなかったことで自分の存在全てを否定されたように感じることは、ありますものね。
例えば恋愛で二股をかけられて、選ばれなかったとか。
仕事の昇進もそうだし、就活も。
受験もそうだしね。
両親の離婚の際に、子供が別々に引き取られた場合とかもさ。
大人でも辛いのに、子供時代なら尚更大きな心の傷になるでしょう。
乗り越えるには時間も愛も、人生経験も必要。
ずっと止まったままでいたなら、きっと辛かっただろうな。
そんな風に、勝手に思いました。
