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性に溺れる私

第4章 【魅惑的な四角関係】






「それ聞いて何になるの?優位に立ちたいの?じゃ……そういう黒い部分、大樹くんにはないから好きなんだと思う」




少しだけ、キミを利用するかも知れない。
思った通りに動いてくれたら…だけど。




「びっくりするくらい大樹くんって真っ直ぐでしょ?嘘つけないタイプだから惹かれたんだよ」




「でも俺諦めきれない……めっちゃ頑張ったけどどんどん好きになる……どうしたらいい?すげぇ辛いんだけど」




「え、それって人のものになったからでしょ?」




「違う!横取りされたからだ」




「え、本当に私のこと好きだったの?」




「まだ疑ってんのかよ、そうだよ本気!本気で想ってるからどうしようもないんだろ…」




「えっと、そっか……うん、ありがとう」




「で、ダメなの?俺じゃダメ?」




ちょっと押されつつある。
良いね、そのグイグイ来る感じ。
嫌いじゃないよ。
でも敢えて動揺してるフリするね。




「ダメって……二人とも友達なんでしょ?」




「恋愛は別だ」




「ふーん、極悪だね」




「それでも藍沢さんを想う気持ちの方が上なんだ」




「天秤にかけられないよ」




「かけなくていい、だったらこれで決めて…っ」




狭く密着した中で少しでも引き寄せられたら抱き合ってしまう。
さすがモテてきただけあるね。
不意打ちでキスしてくるなんて勇気ある。




キスで決めてって自信なくちゃ言えないことだよね。
ゆっくり入ってきた舌。
驚いてるフリ……彼の胸を叩いて拒む。
後頭部押さえつける手離れない。




へぇ……煽ってくるね。
「ヤダ…」って煽り返してあげる。
再び重なる唇から拒否しなくなって完全にキス負けしちゃった私を演じたら…?
潤んだ瞳で見上げるとか…?




「藍沢さん……すげぇ可愛い、やっぱ諦めんの無理だわ」




また舌が入ってくる。




「待って……もう大樹くん戻って来る」




「無理……止まんない」




顎クイされてそのまま吸われる。
絡ませ方……よくわかってるね。
やっぱ経験値、違う。












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