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3度目にして最愛

第3章 3度目にして最愛


毎回、性感帯の1つ1つを丁寧に愛撫されて自分だけが達する状況に罪悪感が募り、時々自分の不甲斐なさに泣きそうになる水城に「大丈夫だ、焦るな。ゆっくりで良い」と優しく諭すように言う東条の言葉に何度も彼女は奮い立たされた。
辛抱強く待ってくれる東条は、優しい愛撫以上に優しい言葉掛けを何度も何度も水城にかけてくれた。

その甲斐があってか、もう何度目になるか分からない挿入行為の際、脊髄反射のように喉元に迫ってくる吐き気が、ある時を境に水城の中から忽然と消え去っていた。
残りが圧迫感だけとなった時、何度も彼に耳元で囁かれた「大丈夫だ」を漸く実行に移す事が出来た最初の瞬間だった。

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