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変態ですけど、何か?

第14章 同棲

マンションのインターホンが鳴った。

靖子は立ち上がって、応答している。

『ママ、私よ』

「うん。今開けるから」

靖子がオートロックを解除した。

そして、数分後、玄関の呼び鈴が鳴り、靖子が玄関を開けた。

「ママ!」

千絵が靖子に抱きつき、キスをした。

私の居ることを知っていて、見せつけて居るのだろうか?
靖子の戸惑いが、伝わってくる。

長いハグが終わり、千絵がリビングに入ってきた。

あたしは、立ち上がった。

「はじめまして!早乙女千絵です」

予想に反して、明るい口調で千絵が自己紹介をした。

「柚木里帆です。はじめまして」

あたしは頭を下げて、それに応えた。

「ソファーに掛けていいかしら?」

千絵が言う。

「もちろん。どうぞ」

千絵は腰を下ろし、あたしに目配せする。

あたしは千絵と並んで、腰を下ろした。

千絵は、あたしを観察するように見つめて、誰にともなく言った。

「里帆さん、やっぱりかわいいなあ!」

「そ、そんな・・・」

予想に反した千絵の言葉に、あたしは戸惑う。

靖子はリビングの扉の前に佇んだまま、成り行きを見つめている。

「ママ、久しぶりに、ママの淹れたコーヒーが飲みたいな」

千絵が靖子に声を掛けた。

「そ、そうね。今、淹れるわ」

金縛りから解かれたように、靖子はキッチンに行き、お湯を湧かし始めた。

「里帆さん、少しだけ、聞いていい?」

「ええ、何でも」

あたしは答えた。

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