禁断通信。(レビュー御礼・お知らせなど)
第11章 更新しました! 210422
【本編1361ページを三人称にする試み】
「久しぶりだね、修斗。
組長になったこと、臨一朗からちゃんと聞いてたよ。おめでとう。すごいね」
由奈は本題にいきなり入らず、当たり障りのない話を始めた。
修斗はそれを見透かしたように何も答えず、挑むように由奈を見つめている。
「下でツトムさんに会ったから、お祝いの品を渡しておいたわ。後で受け取ってね。
玄関の両側に幹部がずらっと並んでて、歓迎されてるのかなと思ったら、盗聴器のチェックをされたりして、よくわからないわね」
修斗は答える気のない態度を隠そうともせず、無言のままだ。
そして由奈から瞳をそらさずに、ソファに深く腰掛けていた身体をゆっくりと起こした。
その動きに合わせて皮のソファが衣擦れの音を立てる。
修斗は尊大に開いた長い足の両膝に肘をつき、組み合わせた両手を顎に当て、前傾姿勢となって由奈と距離を詰めた。
大きな身体は、ゆったりと離れているソファも、間にあるテーブルも、全てを一瞬で飛び越えてしまうような迫力に満ちている。
「生きてますか」
修斗の低く力強い声が、魅入られたように修斗を見つめていた由奈を叩いた。
「え‥‥?」
「生きてるのか死んでるのか、生きたいのか死にたいのか、わからないような人間になってしまいましたね」
「‥‥」
修斗の言葉は、少なからず由奈の心を揺らした。
「さっきは会長の手前、変わらず美しいと言いましたが、あれは嘘です。この七年の間に、あなたは神楽に魂を食われてしまった」
「相変わらずね」
変わらない不遜な態度と無遠慮な言葉に、由奈は懐かしさを覚えて思わず微笑んだ。
そして、昨日自分のこめかみに当てた銃口の冷たさを思った。
確かにここへ来る為に命をかけた由奈だが、たとえ死んでも構わない、どうなってもいい、という投げやりさが心のどこかにあったことは、自分でもよくわかっていた。
【難しいですね。むむむですが、こういう試みも興味深いので載せておきます。面白かったです。ありがとうございました!】
「久しぶりだね、修斗。
組長になったこと、臨一朗からちゃんと聞いてたよ。おめでとう。すごいね」
由奈は本題にいきなり入らず、当たり障りのない話を始めた。
修斗はそれを見透かしたように何も答えず、挑むように由奈を見つめている。
「下でツトムさんに会ったから、お祝いの品を渡しておいたわ。後で受け取ってね。
玄関の両側に幹部がずらっと並んでて、歓迎されてるのかなと思ったら、盗聴器のチェックをされたりして、よくわからないわね」
修斗は答える気のない態度を隠そうともせず、無言のままだ。
そして由奈から瞳をそらさずに、ソファに深く腰掛けていた身体をゆっくりと起こした。
その動きに合わせて皮のソファが衣擦れの音を立てる。
修斗は尊大に開いた長い足の両膝に肘をつき、組み合わせた両手を顎に当て、前傾姿勢となって由奈と距離を詰めた。
大きな身体は、ゆったりと離れているソファも、間にあるテーブルも、全てを一瞬で飛び越えてしまうような迫力に満ちている。
「生きてますか」
修斗の低く力強い声が、魅入られたように修斗を見つめていた由奈を叩いた。
「え‥‥?」
「生きてるのか死んでるのか、生きたいのか死にたいのか、わからないような人間になってしまいましたね」
「‥‥」
修斗の言葉は、少なからず由奈の心を揺らした。
「さっきは会長の手前、変わらず美しいと言いましたが、あれは嘘です。この七年の間に、あなたは神楽に魂を食われてしまった」
「相変わらずね」
変わらない不遜な態度と無遠慮な言葉に、由奈は懐かしさを覚えて思わず微笑んだ。
そして、昨日自分のこめかみに当てた銃口の冷たさを思った。
確かにここへ来る為に命をかけた由奈だが、たとえ死んでも構わない、どうなってもいい、という投げやりさが心のどこかにあったことは、自分でもよくわかっていた。
【難しいですね。むむむですが、こういう試みも興味深いので載せておきます。面白かったです。ありがとうございました!】