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となりのにぃに

第13章 両親が不在

大人しく敬人を座らせ、ハンバーグの肉汁でちゃちゃっとソースを作った。


「はい、できたよー」


「よっしゃ!!」




ご飯とハンバーグとサラダ。




席について、2人で手を合わせた。



「うっま!! お前いつの間にこんな料理上手になったんだ!? 俺のかーちゃんよりも美味いぜ!」


「言い過ぎでしょ。 敬人ママに悪いでしょ!」


「いや、本当に!」



そう言って、敬人はバクバクとすごい勢いで食べていき、やがてお皿が空になった。



「なぁ、おかわりないの?」


「ないよ! ハンバーグにおかわりってないでしょ!」


「だよなぁ…」



ショボンとした敬人の顔。 本当に美味しいと思ってくれたんだ。



それを見て、私は口をつけていない部分をナイフで切り、敬人のお皿に乗せた。



「え? くれるの?」


「うん。 喜んでくれて嬉しかったから…」



照れ隠しで頭を掻きながら言った。



「ありがとう。 飯分けてもらえるなら何回でも褒めるよ?(笑)」


「何それ!? ハンバーグ返して?(笑)」


「冗談、冗談(笑) ありがとうな!」



ニカッと笑った敬人の笑顔は眩しかった。

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