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「皆さん、卒業おめでとうございます。中学生になって新しい友達ができても、皆さんはいつまでも共に学んだ友達ですからね。 素敵な中学生になってください」



先生からお祝いの言葉をもらってまた、みんな泣いた





教室を出て保護者と合流



「みりか卒業おめでとう！ 素敵だったわよ」


「ママありがとう！」




「みりかおめでとう！ あのチビで泣き虫が中学生になるんだな。俺もすぐ成人しそうで怖いわ 笑」



初めて見た敬人のスーツ姿。同級生の男子のスーツと違って、ピッシリ着こなしてる




「ありがとう！ 学校休んでもらってごめんね。一緒に写真撮ろう！」




校門前の 卒業式 の看板の前で4人の集合写真、そして敬人と2人でも撮ってもらった




「お友達と写真撮ってきなさい。みんな集まってるわよ」




ママに言われてみんなのもとに駆け出した




「みりー！ 中学でもよろしくねー」



もう恒例の挨拶となった熱いハグ。



写真を撮ろうと固まったら、中村くんの友達に声をかけられた



「長谷川これ、中村が渡しといてって」


「え？ あ、ありがとう」





手でちぎって半分に折ったノートの切れ端を渡された



開いてみると鉛筆で荒々しい字が書いてあった




「ごめんな 元気でな」




たった2行のメッセージ




「ねえ！ 中村くんは！？ どこにいる？」



「中村はさっきもう帰ったよ」




中村くんの家も連絡先も知らない。もう返事ができない



きっと私は中村くんに惹かれていたんだと思う

私を好きだって言ってくれた人に、好きな人にあげたついでみたいにチョコを渡されたら嫌にきまってるのに…




私のこと、好きになってくれて本当にありがとう

版画と一緒に中村くんとの楽しかった思い出を絶対に忘れないから




一通り写真も撮り終わって、挨拶を済ませてみんなで帰路についた