テキストサイズ

となりのにぃに

第3章 変な気持ち

その瞬間



「アハハっ」



にぃにが大笑いした。




「だったらその友達に言え。 俺は自分の勉強が忙しいから、複数人はみれないって」




何事もないように笑うにぃにに、呆気にとられていた。




「みりか、お前さ、俺がその友達に取られるとか思ったんだろ?」




図星だ。 私はにぃにを取られたくなかった。




無言でうつ向く私を見てにぃには




「安心しろ。 俺をにぃになんて呼ぶのはお前だけだ。 俺はお前だけのにぃにだよ」




私の頭にポンっと手を置いて、優しい顔で言った。



「ほんとに? 友達みんな、にぃにに会いたいって言ってるよ?」



「みりかは嫌なんだろ? だったら良いじゃん。友達のことは断りな。お前が良いなら俺は良いけどな」



「私、嫌だ! にぃには私のにぃにだもん!」



その後、えんえん泣いた。 にぃにに頭を撫でられながら。




「にぃに、ありがとう」 



「どういたしまして。 俺はみりかのにぃにだからな!」



茶化すように笑うにぃにに、前とは違う感情が芽生えてきた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ