
仔犬のすてっぷ
第35章 仔犬達の宴のなかで (エッチシーンあり〼)
「……うっ……」
蒼空が小さな声でうめき声を上げた。
さわさわするほど、彼のそれが増々熱り立ち、反応する。
(蒼空のこの臭い……僕のと同じような臭いなのに…少し違って……なんだか、興奮する…)
冷静になって考えれば、こういう臭いは同性同士を拒絶するための臭いだって話を思い出して我に返りそうなはずなのに……
今の僕はその逆で、この臭いで頭の中に更に靄がかかった感じになって…鼓動がさらに早くなっていた。
「優希…なんか、今のお前の顔…すごくエロくていい感じだぜ?」
息が少し荒くなりながらも、蒼空が面白いものを見ているような目で僕を見つめている。
(そうか…僕、そんな顔してるんだ…)
自分でそんな自分の顔を頭の中で想像して、僕の胸の中がチリチリと熱くなった気がした。
いや……
胸だけじゃなくて、体の芯も熱く……なって。
更に頭の中に靄がかかる。
神経増幅剤で熱くなって靄がかかった時に似ているけど、あの時と違うのは…されているんじゃなく、自分で相手を愛撫しているのにそうなっているところだ。
……つまり、僕は…自分のこの状況に、酔っている…ってこと??
僕……スケベなんだね……。
・・・ぞくぞくっ・・・・・。
「…はあぁ……」
小さく栗立ったあと、僕は無意識で口元を緩ませていた。
「ははは…優希……なんか。お前に犯されてるみたいな気がしてきたぜ?」
「…僕もそんな気がしてきたよ、蒼空。だから、もっと気持ちよくなるようにしてあげる」
…ごくっ……。
僕は、これから自分がしようとしていることを頭に描いて、思わず興奮して生唾を飲み込んだ。
フェラチオ……
蒼空はこの間あっさりとそれを僕にしてくれたけど、男の子が男の子にそれをするって…
かなり、勇気が要る。
コレで、完全に一線を越える、からだ。
・・・でも。
僕は、してあげたい。
気持ちだけなら、もう、先に越えている。
だから、後悔なんて…しない。
もう、気にする必要なんて、無い。
