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絶対的下僕の末路

第3章 【誰が休んでいいと言ったのかしら】






帰りは真帆も居るのにサッと机の上で握らせてきたメモ紙。
(3C準備室で待つ)と達筆に書かれた文字だけ。
わざわざ私から会いに来いと?
行かなかったら?




更に怒り狂わせるのも悪くないんだけどね。




(ごめん、今日予定入った)と斜め前の真帆にメッセージを送る。
すぐに(了解)と返ってくるのも変わらない。
続けてメッセージ。
(准教授だったりする?)って鋭いね。




(終わらせてくる)
(了解、駅前スタバで待ってるから5分で終わらせて)





おぉ、たまに出てくるスパルタ真帆。
終わらせる……となるとトラブル対応の為に必ず何処かで待機してくれている。
昔、別れ話がもつれて待機していた真帆と当時付き合っていた真帆の彼氏が助けに来てくれた事もあったっけ。




お手洗いに行ってから準備室に向かった。




扉を開けた瞬間に強く手を引かれて中に入る。
ピシャリ!と閉めて施錠したら抱き寄せられた。




えっ……ちょっと怖い。
鼻息荒いし力強過ぎて振り解けない。




「手荒な真似してごめん……どうしても触れたくなった」




「びっくりするのでもうやめてくださいね…?」




「緒方……お前俺に何したんだ…?」




「え…?」




「あの日からずっと……頭から離れないじゃないか……こんな事ダメだってわかってる、生徒の単なる気まぐれだって…なのに……なのに……」




「そうですね……苦しいですよね」




「緒方、俺以外にもそういう相手居るんだろ?今朝、見るつもりはなかったけど」




自らカミングアウトしちゃうところはまだ純粋なんですね、意外です。




「知ってましたよ?隠れて見てるの」




「え?じゃあ……わざと?」




「何だ、呆気なく嫉妬しちゃうんですね?私、束縛とかされるの秒で冷めちゃうんでもう生田准教授とははっきり言ってこの先はないです、良かったですね?ズブズブになる前に離れられて」




「え…?どういう事?」




「准教授ってポスト失いなくないですよね?この前の事は一生黙ってますので安心してください」




「え?え?緒方……最初から遊びだった?」




「本気にしちゃったんですか?だったら弄んじゃってごめんなさい」









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