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私淫らに堕ちます

第2章 脅迫

もう何度目かとなる驚き。いきなり面と向かって言われるなんて思いもしない言葉。

 私は完全に固まってしまい,頭の中が真っ白になってしまった。こんな場所で,しかも相手本人に。次第に恥ずかしさで,顔を真っ赤に染めてしまう。どこか隠れる場所があるのなら隠れたい,そう切実に感じてしまう。

「なっ,何を・・。」

「先生の態度を見ていたら丸わかりですよ。こんなことを言ったら失礼かもしれませんが,先生が僕のことを好きだという話は,友達から聞こえてきたんですよ。しかもこの話は先生方も知ってる人は知ってますよ。ですから,キスを誰がしたのかって話は,間違いなく僕の話を信じるでしょうね。」

 隠していたはずなのに,完璧に押さえ込んでいたと思っていたはずなのに,まさかみんなが知っていたなんて。

 あまりの羞恥にガクガクと体が震え出した。涙腺が緩もうとするが,教師としての矜恃で何とかそれを阻む。

 彼はそんな私を見て,うれしそうな表情を浮かべながら,立ち上がった。ゆっくりと私の方へ歩いてくる。
「好きじゃ・・・ないわ。」

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