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圭「母は長男である僕を溺愛しててね、
和真の事はいつも後回し…」

麻衣香「…」

圭「圭がいるから、圭がいなければ母親
の愛情は自分一人だけのものなのにって
そう思ってるはずだよ、だから…」

麻衣香「和真さんは」

圭「…？」

麻衣香「和真さんはそんな人じゃないです」

圭「…」

麻衣香「だって」

圭「和真の何を知ってるの」

麻衣香「えっ」

圭「誕生日は？血液型は？好きな食べ物
嫌いな食べ物は？初恋は？失恋はいつ？
初体験は？」

麻衣香「…それは…」

圭「僕は和真が産まれる前から側にいて
君より和真の事を知ってる」

麻衣香「…！！」

圭「君の知らない和真も全部ね…」

麻衣香「…っ」

圭「…」


悔しいが何も、何も言い返せなかった
和真の事、知った気でいたが
実際は何も知らない
何も…


麻衣香「…」


何一つ、知らなかった…