扉を開けて AN
第8章 もう少しだけ
そして翌々日 月曜日の朝
ホントはもう必要ないってのに
自分で足首にテーピングをして外に出ると
いつものようにまーくんが待っててくれて
「おはよー ニノちゃん、土曜日病院行ったんだよね
どうだった?」
「あ・・・もう少し かかるって・・・」
「あ~、そっかぁ・・・そうだよねぇ
まだ痛い?ホントごめんね」
「あ・・・でも、そんなには痛くないから
頑張れば 自分で行ける、かも・・・」
中途半端な良心に耐えかねて
中途半端な事を言ってみたけど
「え?ダメだよ、無理しちゃ
俺、ニノちゃんの足がきちんと治るまで送り迎えするから大丈夫」
まーくんなら間違いなくそう言ってくれるだろうと
予想してた通りの言葉に
ホッとするのと同じくらい胸が痛む