扉を開けて AN
第16章 悩み多き昼休み
密かに焦る俺を見て 潤くんがプッと吹き出す
「大丈夫だって。他のヤツにはそんなこと言われてないから。
みんなホントの彼女だって信じてるよ。
旬だって、“お前マジで彼女いたのか”なんて驚いてるから
こっそり“ニノに女装してもらったんだ”って言ったら
暫く絶句してたほどだよ」
あ~・・小栗君もアレ見たんだ
でも、そうすると さっきの態度は
やっぱり俺の事 女装趣味の変なヤツ、とか
思ってんじゃないの?
関係無い人とは言え 誤解されるのは
何か嫌なんだけど・・・
「あ、そういえばお礼に奢る、って言ってて
そのままになってるな、ごめん近いうち誘うから」
「え?ううん。そんなの良いんだけど・・
あ、もしかしてその時また・・・」