
刑事とJK
第12章 やっぱり好き
ゆうひは洗いものを済ませ、斉藤の横に座った
…
『「あのさぁ…』」
二人はハモった
『あ…』
「わり…何?」
『いや、そっちから…』
また沈黙が続く
「じゃあオレから…
あの…学校、楽しいか?」
『うん、楽しいよ
ねぇ、ちゃんと友達出来たよ…あんたのおかげ…』
「そりゃよかった。ってか、お前はもともと友達いたって
…で…
その学校で…好きな奴できた…らしいじゃねぇか」
斉藤はゆうひの目を見てしゃべれなかった
だからじっと机についた傷痕だけを見ていた
『…学校で?』
「…ああ」
『何それ、いないよ』
だってあたしの好きな人は…
「えっ、いない!!??」
『うん。』
ゆうひはきっぱりと答えた
津森の奴…ガセネタ言いやがったなぁ…
ってか、なんでオレ、ホッとしてんだ?
