
刑事とJK
第2章 やっぱりここにいた
オレはそいつらに近付いた
その中で1番最初にオレの存在に気づいたのは犬っころだった
ご機嫌な足取りでこっちに来やがった
挨拶がわりのマーキング
これは間一髪避けてやった
「何してんすか斉藤先輩」
シゲの声に反応して、ゆうひは斉藤たちのほうを見た
「よぉ、暇人」
『出た、オッサン』
出たオッサンって…
ああ、昨日のお兄さん…とでも言ってほしいぜ
「ほんとに毎日ここにいんのか?学校は?」
『さっき終わったばっか』
視線を犬っころに落とす
優しい顔だ
「この犬、飼ってんのか?」
『ううん、野良』
「その割にゃ懐いてんだな」
『懐いてるっていうか…友達みたいなもんだよ』
「……お前、人間の友達いないのか?」
『いるわ!!!
…でも最近は付き合いがめんどくさい』
「ふーん」
「あの~先輩、この人は知り合いですか?」
シゲが尋ねてきた
「昨日ちょっとしゃべってたんだょ…」
『赤の他人です。』
即答しすぎだろ…
って、おい、シゲのやつ顔が赤くなってんぞ?
「そうかぁ、そうだよね、ごめんごめん」
『お兄さん、別にそんな謝らなくていいよ』
なんでオレはオッサンでシゲはお兄さんなんだ…?
歳的には2つしか変わらねーぞ
