
刑事とJK
第14章 浅見龍一
『わかった、じゃあ早く家帰ろ。斉藤、また連絡するから今日はこのへんで…』
斉藤はポケットに手を突っ込み、舌を鳴らした
そんな斉藤を見てゆうひは
『…ごめん…』
と小さく言う
悲しそうにするゆうひを見て、斉藤は首を横に振り
「じゃあな」
と言って行ってしまった
「犯罪者みたい」
『刑事!!!』
あたしは怒った
「あ、そうなの?ごめんごめん」
浅見はゆうひの頭をぽんぽんと叩く
『こんどあいつを悪く言ったら、噛み付くから』
「ゆうひには噛み付かれても平気」
あたしは浅見の手を払いのけた
もうこんな面倒な奴に「君」なんてつける必要ない…!
公園から家までの道のりは、浅見はたくさん喋りかけてきたけど、あたしはろくに返事すらしなかった
そしてやっとマンションに着いた
ここまで来たら一安心
『じゃ、あたし家ここだから』
エレベーターに乗り込むと浅見はついて来た
『はぁ!!??』
浅見はニコッと笑いかける
こんにゃろ…結局玄関までついて来やがった…
『じゃあ、帰ってね!!』
玄関の鍵を開けると浅見の手が伸びた
「お邪魔しまーす」
『ちょっと…!!何してんのよ!?』
浅見は部屋に入って来た
